今こそ「資本論」を読もう 2017.6

◆「ここ二百年間に出た人文社会系の本の中で最も重要な本」

 朝日新聞の読書欄(毎日曜日)に「古典百名山」という連載があります。2人の担当者がそれぞれお薦めの古典を紹介しています。その第2回(4月16日)で社会学者の大澤真幸氏が「この連載, (大澤担当分)の第1回としては, この本以外には考えられない。」として, 資本論を紹介していました。

 「『資本論』は経済学の本ではない。…… 私たちが『経済』と呼ぶ現象を一部に含む人間的・社会的なプロセスのすべてが説明されている。」というのが, 「最も重要」である理由のようです。ですが, これでは経済を研究する意義がハッキリしません。単なる「一部」分のようにも聞こえます。

 マルクスは「ヘーゲルの法哲学の批判的検討」から研究を始め, 「法的諸関係ならびに国家諸形態は, それ自身からも, またいわゆる人間精神の一般的発展からも理解されうるものではなく, むしろ物質的な諸生活関係に根ざしているものであって, ……市民社会の解剖学は経済学のうちに求められなければならない」という結論に到達しました。(「経済学批判」序文)

 そして, 資本主義経済を分析してその運動法則を見出し, 資本主義社会とはどのような社会なのかを解明しました。さらに経済すなわち物質の生産様式は, 社会の物質的生産力に応じた形態をとることをも明らかにしました。生産力の発展が封建制社会を資本主義にとって替えたのですが, 資本主義社会は生産力さらに発展させ, より高次の生産様式・社会に発展していく必然性をも明らかにしたのです。
 あなたも, このような「最も重要」な本を私たちといっしょに読んでみませんか。

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