今こそ「資本論」を読もう 2017.2

◆トランプ新大統領の保護主義政策

 1月20日, トランプ氏がアメリカの新大統領に就任しました。その発言は選挙戦の最中からいろいろと議論を呼び起こしてきましたが, 保護主義政策への転換もそのひとつです。アメリカはアメリカ製品を買い, アメリカ国民を雇う, と言うのです。トヨタなど日本の自動車メーカーは, メキシコで生産してアメリカに輸出していますが, 生産地をアメリカ国内に移せば, アメリカの労働者の雇用は増えるでしょう。しかし, メキシコで生産するのは安く作れるからで, アメリカ国内で生産するとなれば価格が上昇することになりそうです。また, 自動車はたくさんの部品から作られていますが, それら全てをアメリカ国内産でまかなうことができるでしょうか。

 保護主義と対極にあるのが自由貿易です。労働者にとって, 同じ品質の商品であれば, 安ければ輸入品でも構わないでしょう。完成品は国内産でも原材料や部品の一部は輸入品というのも今日ではごく普通のことです。しかし同じ商品を生産する産業にとっては, 安い輸入品は脅威です。この産業部門の衰退をもたらすかも知れません。が, 生産力上昇の契機になることもあります。他の産業部門にとっては, 労働者が消費する商品が安くて済むなら, 賃金の抑制がし易く, 有利に作用します。

 保護主義や自由貿易を, 私たちはどう評価すればよいのでしょうか。そのためには, 資本主義経済の仕組み, その運動法則を学ばねばなりません。今こそ, 資本論を読もうではありませんか。

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